ブログ

発達障害人材採用におけるIQ検査の活用(テーマパーク編)

作成者: 佐々木創太|Mar 14, 2025 2:33:35 PM

はじめに


発達障害の方をテーマパークで雇用する際、**WAIS(ウェクスラー成人知能検査)**の結果を活用して適性を判断する方法を説明します。テーマパークでは、接客・清掃・アトラクション運営・案内業務などが求められるため、WAISの各指標をもとに、強みと課題を分析することが重要です。

WAISの指標ごとの評価と適性

1. 言語理解指標(VCI)


➡ 文章の理解力・言語表現力・知識量を示す

得意な場合

お客様対応や案内業務が得意

正しい敬語を使い、わかりやすく説明できる

アナウンス業務やガイド業務に向いている

苦手な場合

言葉で説明することが苦手

お客様からの質問対応が難しい

コミュニケーションに不安がある

活かし方

VCIが高い場合は接客や案内業務に適性がある

低い場合は清掃や裏方業務を中心に担当

2. 知覚推理指標(PRI)


➡ 図やパターン認識、論理的思考を示す

得意な場合

アトラクションの操作や機械の扱いが得意

ショーやイベントの準備・運営に向いている

施設のレイアウトや設備の管理が得意

苦手な場合
新しい機械の操作を覚えるのが難しい

アトラクションの安全管理が苦手

空間認識が苦手で動線を考えるのが難しい

活かし方

PRIが高い場合はアトラクション運営や設備管理向き

低い場合は単純作業や清掃業務が向いている

3. ワーキングメモリー指標(WMI)


➡ 短期記憶・作業の効率を示す

得意な場合

接客やアトラクションの運営をスムーズに行える

複数の業務を並行して対応できる

シフト管理やスタッフ間の調整が得意

苦手な場合

業務の流れを忘れやすい

複数の指示を同時にこなすのが苦手

仕事内容を逐一確認する必要がある

活かし方

WMIが高い場合は接客やマルチタスク業務向き

低い場合は単純作業や補助業務に向いている

4. 処理速度指標(PSI)


➡ 単純作業の速さや正確さを示す

得意な場合

レジ業務やチケット確認を素早く行える

清掃や補充業務をスピーディーにこなせる

お客様の誘導や整理がスムーズにできる

苦手な場合

作業が遅く、混雑時の対応が難しい

レジ業務や計算作業に時間がかかる

繁忙期のスピード感に対応しづらい

活かし方

PSIが高い場合は接客やレジ業務、清掃に向いている

低い場合は落ち着いた業務(バックヤード業務など)を担当させる

WAIS結果を活用した職務設計の例

VCIが高い➡ 案内業務・アナウンス業務に向いている

PRIが高い➡ アトラクションの操作や設備管理に向いている

WMIが高い➡ 接客やマルチタスク業務に向いている

PSIが高い➡ レジ業務・清掃業務に向いている

発達障害の方をテーマパークで雇用する際は、強みを活かせる職務を設計し、苦手な業務を補う工夫をすることが重要です。