ブログ

トマト農園で障がい者雇用を行う

作成者: 佐々木創太|Apr 12, 2025 2:16:16 PM

はじめに

トマト農園での障害者雇用は、とても良い取り組みですね。農業は自然と触れ合いながらできる作業が多く、障害特性に合わせた業務設計がしやすい分野でもあります。以下、障害の種類別に向いている業務と配慮のポイントを「どのような障害者に、どのような業務をお任せするか」という視点でまとめます。



【身体障害のある方】


主に肢体不自由(下肢・上肢など)

向いている業務例:

 • 座ってできる作業(種の選別・袋詰め・出荷ラベル貼りなど)
 • パソコン入力や帳票管理(事務系)
 • 軽作業のサポート(ビニールハウス内の温度管理装置の操作など)

配慮点:
 • バリアフリーな作業場(段差解消・トイレの整備)
 • 車いす対応の作業台や通路の確保



【知的障害のある方】



向いている業務例:

 • 繰り返しの多い作業(収穫したトマトの選別・袋詰め・シール貼りなど)
 • 育成中のトマトの水やり・葉かき(丁寧な指導があれば対応可能)
 • 清掃などルーティン作業

配慮点:
 • 手順を可視化(写真やイラストで)
 • 毎日の作業をルーチン化し、安定した指導者を配置
 • 作業のペースを本人に合わせて調整



【精神障害のある方】



向いている業務例:

 • 一人で集中できる作業(収穫、袋詰めなど)
 • 午前だけ・午後だけといった短時間勤務
 • 温度・湿度の安定したハウス内での作業

配慮点:
 • 突発的な作業変更を避ける
 • ストレスを感じにくい静かな環境
 • 定期的なメンタルケアや相談の場を設ける



【発達障害(ASD・ADHDなど)のある方】



向いている業務例:

 • 視覚的に整理された作業(トマトの選別・品種ごとの仕分け)
 • 細かい工程が得意な方には芽かきや誘引なども可能
 • 忘れやすさに配慮して、手順が明確な作業

配慮点:
 • 作業手順をマニュアル化・見える化
 • コミュニケーションの工夫(あいまいな指示を避ける)
 • こだわりが強い方には同じ作業を安定して任せるのが◎



【聴覚障害のある方】



向いている業務例:

 • 指示が視覚で伝えられる作業全般(収穫・出荷準備など)
 • 静かな環境で集中する作業

配慮点:
 • 筆談・手話・指差しなど視覚的なコミュニケーションの工夫
 • 緊急時の対応(フラッシュライトや振動など)



必要に応じて、ジョブコーチの導入や、トライアル雇用を活用してみるのもおすすめです。農福連携(農業×福祉)の成功事例も豊富なので、地域の就労支援機関と連携して進めるのが成功の鍵です。

もし、農園の規模や作業工程の詳細が分かれば、もっと具体的な業務分担例もご提案できますよ。ご希望があれば教えてください。